宿命の女
ジュリエット・ビノシュ
この映画を初めて観たのはもう20年ほど前のことか
監督であるルイ・マルのことが
「大人は判ってくれない」以来の大ファンで
監督作品を片っ端から観る過程で
この作品にも引っ掛かった
官能的なパッケージに多少気おくれしながらも
実際に観てみると
すぐにその世界観に引き込まれた
ジェレミー・アイアンズのスーツ姿
終始クールなジュリエット・ビノシュ
どうしても抑えきれない感情について
これほどまでに描ききった作品を
私は他に知らない
社会的地位がありながら
自分の欲求に抗えない男の姿
そういう男を翻弄せずには
いられない女の姿
やり場の無い気持ちを抱えたまま
さまよい歩く深夜もしくは早朝の街角
重苦しい雰囲気とともに描かれる
風景のひとつひとつが
とても印象的に記憶に残ってる
そしてラストシーン
どこかで
こういう状況を
望んでる自分がいた
遠い昔の感想
「Damage」(仏:Fatale) 1992 英・仏
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