2011年5月26日木曜日

「Damage」



宿命の女

ジュリエット・ビノシュ


この映画を初めて観たのはもう20年ほど前のことか

監督であるルイ・マルのことが

「大人は判ってくれない」以来の大ファンで

監督作品を片っ端から観る過程で

この作品にも引っ掛かった

官能的なパッケージに多少気おくれしながらも

実際に観てみると

すぐにその世界観に引き込まれた

ジェレミー・アイアンズのスーツ姿

終始クールなジュリエット・ビノシュ

どうしても抑えきれない感情について

これほどまでに描ききった作品を

私は他に知らない

社会的地位がありながら

自分の欲求に抗えない男の姿

そういう男を翻弄せずには

いられない女の姿

やり場の無い気持ちを抱えたまま

さまよい歩く深夜もしくは早朝の街角

重苦しい雰囲気とともに描かれる

風景のひとつひとつが

とても印象的に記憶に残ってる


そしてラストシーン


どこかで

こういう状況を

望んでる自分がいた


遠い昔の感想

「Damage」(仏:Fatale) 1992 英・仏 

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